主婦の生活情報ブログ

修理に7時間半も黙って座る中国人

2012.01.14

バスを降りて車体を押し終わったとき、久しぶりの運動の後の爽快感のようなものすら感じていた。その感覚は、いまの中国ではもはや昔語りであることはよくわかる。バスが故障して嬉々とするのは、コンピュータがデスクに並ぶ会社が突然、停電になり、そのなかで得意気に手書きの企画書を書きはじめるおじさん社員のようなものなのだろう。しかしそんな時代の中国を歩いてしまった経験は消すこともできず、僕は修理工が車体の下にもぐって作業をする姿を熱心に眺めてしまうのである。

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ホテルニューオータニ博多 - じゃらんnet
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「これはかなり時間がかかるな」などと呟く僕に、運転手が煙草を一本差し出してくれた。彼にしたら、外国人客へのお詫びの意味も込めたのだろうが、僕は急に出現した十年前の中国にしっかりと浸っていたのである。修理には七時間もかかってしまった。乗客の中国人たちはなにひとつ文句をいわなかった。中国人はのんびりした民族などとは爪の垢ほども思っていないが、やはり彼らも記憶のなかに、故障するバスが刷り込まれているのに違いなかった。こんなにスムーズに高速道路をバスが走るようになったのは、つい最近のことなのだ。道がよくなったから、故障も少なくなったのだろう。そんな変化が長距離バスに現れてきたのは、きっとここ二、三年のことのように思う。七時間遅れのバスに黙って座る中国人たちの顔が少し可愛く映ったものだった。